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写真展「日本社会と難民」プレイベント

カザンキラン一家とドーガン一家が残してくれたもの

 
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 2004年、渋谷にある国連大学の前で、72日間の座り込みをした二組のクルド難民家族がいました。カザンキラン家は1996年から8年間、ドーガン家は1999年から5年間、日本で難民申請をし続けていましたが、入国管理局はそれを不認定処分として退けてきました。そこでこの二家族は、日本という国家に対してではなく、UNHCRという国際機関に対し、実名と顔を公表しながら座り込みという形を通して戦略的に訴えます。その結果、UNHCRから難民認定されたものの、入管はうち2名をトルコへ強制送還したことが大きな波紋を呼びました。現在は難民申請の通ったニュージーランドとカナダでそれぞれ暮らしていますが、この二家族は17年前の日本での訴えを通して現在の私たちに何を残してくれたのでしょうか。
 このオンラインイベントでは、二家族との出会いをきっかけに長年クルド難民支援に携わるようになった周香織さんをお呼びし、記録写真を見ながらお話しいただきます。当時の活動の状況や、当事者の気持ちなどをお伺いし、今の私たち一人一人ができることについて一緒に考えていくためのヒントを探します。
 また、難民による運動の研究をされてきた進藤令子さんには、日本にいる難民の状況や入国管理局による難民審査などの問題点、そして当時の二家族の座り込みにはどのような意味があったのかなどをご解説いただきます。
 
※紙媒体のチラシをお手に取られた方へ
内容に一部訂正がございました。上記内容が正しいものとなります。

国連大学前クルド難民座り込み

 

トルコ国籍のクルド難民二家族が日本での難民認定を求め、国連大学前で座り込み抗議行動を行った。72日間続いたこの抗議行動はメディアでも報道され、日本に難民が来ていることを多くの人が知ることとなった。(撮影日:2004年09月21日、撮影場所:東京・渋谷、撮影者:周香織)

トルコ・クルド人弾圧避難するクルド人

 

トルコ軍兵士によって治安対策の名の下に、多くのクルド人の町が襲撃された。 爆撃を受けた住民らが安全な場所を求めて避難してきた様子。数百人もの人々が殺害され、数千人もの人々が自宅・故郷を追われ、他の都市に移住せざるを得なくなった。(撮影日:2016年1月1日、撮影場所:トルコ・シュルナック県ジズレ市、撮影者:Refik Tekin)

開催概要

日時 

2021年4月3日(土)19:00~20:30

場所

オンライン配信のみ

講師

周香織さん(クルド人難民Mさんを支援する会事務局)、進藤令子さん(大学教員 [University Lecturer in International Relations, Tampere University])

定員

30名(状況に応じて定員を引き上げる場合もあります)

参加費

1000円、学生500円

※オンライン決済(クレジットカード)もしくは口座振り込みが可能です。詳しい支払い方法は、お申込フォームを送っていただいた後にメールでお知らせします。

申込方法

以下「お申込みはこちら」よりフォームをお送りください。

*受付は終了しました*

申込締切

2021年4月2日(金)

※オンライン決済の方は、3日(土)正午までに決済をお済ませください。

※口座振込ご希望の方は、1日(木)までに申込と振込みをお願いいたします。

講師紹介

周 香織(しゅう かおり) さん

1974年、東京生まれ。2004年夏、渋谷の国連大学前でのクルド難民の座り込み抗議活動に遭遇。日本が抱える難民問題を初めて知り、強い関心を持つ。以来、クルド難民の支援を続けながら、難民・入管問題の写真展や講演会を各地で開催し、発信を続ける。著書 緑風出版「難民を追いつめる国 -クルド難民座り込みが訴えたもの-」(共著)。メディア出演 J-WAVE「JAM THE WORLD」、dTVニュース番組「News X」ほか。
 
主な展示実績
2020年1月~2月 立命館大学国際平和ミュージアム 
パネル・写真展「わたしを ここから だして-オリンピックの「治安対策」の名の下に
入管収容所で苦しむクルド難民の現在(いま)-」
 
2020年6月 日本教育会館一ツ橋画廊
【世界難民の日企画】難民・入管収容問題パネル・写真展
「日本で暮らすクルド難民の今-コロナ禍は何をもたらしたのか-」
 
2020年10月 日本教育会館一ツ橋画廊
【緊急開催】難民・入管収容問題パネル・写真展 
「ストップ!『送還忌避罪』長期収容の先にあるもの」

進藤 令子(しんどう れいこ) さん

学生時代から、アムネスティ・インターナショナル日本や東ゼン労組での活動を通して、日本で生活する「外国人」が組織する運動に参加してきました。東京大学に助教として勤務したのち、イギリスの大学(University of Warwick, Coventry University)にて教鞭をとり、国際関係論、安全保障論、移民・難民の授業を担当しました。現在はフィンランドのタンペレ大学で、研究・教育活動を行っています。著書に、Belonging in Translation: Solidarity and Migrant Activism in Japan (Policy Press, 2019) 、Critical Imaginations in International Relations (Routledge, 2016)など。

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